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死にたいと自殺を考える15歳~19歳は「約2人に1人」と増加傾向

死にたいと自殺を考える15歳~19歳は「約2人に1人」と増加傾向
1 in 2 People Aged 15 to 19 Have
Suicidal Feelings
日本財団(東京都港区、会長 笹川陽平)は全国の男女約 1 万 4 千人を対象に5回目となる自殺意識調査を行いました。対象を前回調査の15 歳~79 歳から、18 歳~29 歳の若年層中心に変更しており、死にたいと願い自殺を考える「希死念慮」を経験した人は、前回の15歳~19歳の「約3 人に1 人」から「約 2 人に 1 人」と、一概に比較するのは難しい面がありますが、増加傾向にあると思われます。性被害経験のある人の希死念慮経験は7割を超え、中でもトランスジェンダー・ノンバイナリー(※1)など性的マイノリティの人がより多く性被害を受けている実態も明らかになっています。希死念慮や性被害について、「誰にも相談しなかった」人は3~5割を超え、各種支援サービスの認知向上や社会全体で支える雰囲気・仕組みづくりの必要性も改めて浮き彫りにされています。

ヘロンHeronの援助アプローチ6つ~問題解決のための心理的援助(介入)

欧米でスタンダードとなっている、心理的援助(介入)の代表的アプローチを紹介しましょう。

ヘロン(John Heron, 1928- )の援助アプローチ(介入)は、大きく分けて2つ、合計6つになります。医療分野の実践的研究から生まれたもので、現在は、ビジネス分野(リーダーシップ論)でも幅広く活用されています。

【ヘロンの援助アプローチ】

  • 権威的介入 (Authoritative Intervention)

1 指示的介入:クライエントの行動を指示する。通常は、治療者-クライエント関係の外側での行動を指示すること。

2 情報提供的介入:クライエントに知識、情報、意味を伝える。

3 直面的介入:クライエントが比較的気づいていない、制限された態度や行動について、クライエントの意識を向上させる。

  • 促進的介入(Facilitative Intervention)

4  浄化作用的介入:クライエントのもっている苦痛のある感情、主に悲哀、恐怖、怒りを吐き出させ、解放する。

5 触媒的介入:クライエントの生活、学習、問題解決を自己で発見し、自分で指示できるように引き出す。

6 支持的介入:クライエントがもつ、人間性、才能、態度、行動の価値や重要性を支持する。

権威的介入と呼ばれるのは、上記3つの介入がより階層的になっているからです。治療家は、クライエントに代わって、あるいは彼らのために、責任を負っているわけです。だから、彼(女)の行動を導き、指示をして、彼らの意識を向上していくわけです。

促進的介入といわれているのは、それらがむしろ、より階層構造になっていないからです。つまり、治療家は、クライエントがより自律的になってほしいし、よりクライエントに責任をもってほしいからです。

権威的介入は、促進的介入よりも、有効で価値あるものである場合もあるし、ない場合もあります。それは、実践家の役割やクライエントの特別なニーズや介入の内容や焦点が何かによって変わってくるからです。

しかし、いくらかの幅広い文化的所見があります。伝統的な教育やトレーニングが、むしろ権威的介入によって過度に行われてきたときは、しばしば促進的介入が完全に省かれてきました。これは、多くの伝統的なセラピー(療法)でも同様です。でもこのことは、権威的介入それ自体が悪いということではなく、悪くみえるようだということです。促進的介入を排除しようとするときに、権威的介入は衰退するからです。

逆に、教育やセラピー分野では、革新的で現代的なアプローチが、権威的介入を除外した形で、促進的介入にあまりにも依存してきたこともあります。

権威的介入と促進的介入のバランスが、適切な力の行使のすべてだと言えるでしょう。つまり、クライエントへの実践家の力、実践家とクライエントとともに分担される力、そしてクライエント自身のなかにある自律的力の3つが、互いに必要とされ、健康を保つことに資することになるでしょう。

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